鉄の階段を登り切ったところで
赤岳山頂と中岳の分岐点についた。
この数十分ほとんど人とすれ違うことがなかった。
霧も濃く、視界が数十メートルとなり
どれが登山道なのかさえ判断がつかなくなる。
少し休憩をするが
風も強く、遮る物がない
かなり体温が下がる。
前々日のトムラウシ山の出来事を思い出す。
折り返すなら今だなと思った。
けど今来た道をまた戻るもの癪なので
分岐点のもう一方、中岳側を見るが
こちらもまた絶壁。
上に行くのが助かる一番の方法だと感じる。
頂上横には山小屋があるはずだ。
そしてまた絶壁に近い岩場をただひたすらよじ登ったり
また、結構な高さがある鉄の梯子にしがみついて登る
高所恐怖症なので通常なら足が震えているかもしれないが
こういった時は平気になる。
もう進む(生きる)か戻る(死ぬ)かしか
選択肢がないからだろうか。